SpeedFusion ™
速度と信頼性
仕組み
帯域幅ボンディングしたSpeedFusionトンネルが形成されると、セッションは分割され、それにより生じたパケットがそれぞれ利用可能なWAN間接続に送信されます。さらに、各WAN間接続が個別に暗号化されるため、潜在的なハッカーがデータにアクセスするには、すべてのWAN間接続の鍵を取得する必要があります。この仕組みにより、SpeedFusion技術は中間者攻撃（Man-in-the-Middle攻撃）に対してほぼ無敵といえます。
帯域幅ボンディング（Bandwidth Bonding）
帯域幅ボンディングはパケットレベルでデータを結合し、複数の回線速度を組み合わせることを可能にします。この技術は、帯域幅が限られた環境（例: 遠隔地や移動中の車両）で特に役立ちます。また、支店と本社をより高速な接続速度でつなぐことができます。
帯域幅ボンディングなし
帯域幅ボンディングあり
スムージング（Smoothing）
スムージングは、接続の隙間を埋めるための高度なアルゴリズムを活用し、帯域幅を利用して接続の安定性を向上させます。スムージングは遅延を最小限に抑え、パケットロスの影響を軽減します。たとえば、ライブ放送がパケットロスにより途切れる場合、スムージングは冗長パケットを複数のネットワークチャネルに同時送信し、データの隙間を即座に補完してパケットロスの影響を排除します。
SpeedFusion技術
SpeedFusionには、特定のネットワーク課題に対応するために設計された複数の技術が含まれています。
基本的なフェイルオーバー
ホットフェイルオーバー（Hot Failover）
SpeedFusionの活用事例
データセンター
複数、または数十種類のWANリンクを接続可能。T1、DSL、ファイバー回線を組み合わせることで、コストを抑えつつ最大限の帯域幅を確保します。HA（高可用性）のために、Balanceルーターをクラスターペアで使用可能。インバウンド負荷分散を活用し、顧客向けサービスの稼働率を保証します。
支店オフィス
複数の低速WANリンクをボンディングして、接続環境が貧弱なサイトでも帯域幅を向上させます。他のリンクがダウンした際にはセルラーにフェイルオーバー可能。帯域幅の使用を管理するためにQoS（品質管理）を活用し、内蔵の無線LAN管理機能で無線アクセスポイントを一元管理できます。
自宅オフィス
複数のDSL/ケーブルリンクをボンディングおよびフェイルオーバーさせることで、帯域幅の可用性を改善し、生産性を向上させます。Surf On-The-GoのようなCPE（顧客構内設備）デバイスを使用すれば、SpeedFusion対応で、家庭でも外出先でもエンタープライズレベルの接続を提供できます。
移動体ネット接続
あらゆる車両に、堅牢で過酷な環境に対応した認証取得済みのMAXルーターを導入可能。MAXは10V～30Vの電源から直接給電できます。最大4つの3G/4G/LTE接続と2つの追加WANリンク（衛星回線など）をボンディングし、さらにローカルWi-Fiアクセスを提供します。これ1台で、多用途に対応する強力なセルラー接続を実現します。
小売業
自動フェイルオーバーをセルラー接続で実現し、24時間体制で稼働を維持。SpeedFusionで複数のWANリンクを結合およびフェイルオーバー可能。DSL回線を主回線とし、障害時にはシームレスにフェイルオーバーする構成や、ボンディングセルラー回線のみで全体の設置をカバーする構成が選べます。
高画質動画のライブ配信
最大4つのボンディング3G/4G/LTE接続を活用し、ほぼどこからでもライブHDビデオをストリーミングできます。内蔵の帯域幅モニタリング機能で、データ使用量の超過を防ぎつつ、許容量を超える前に接続を切り替えます。